“Fall is the best season for art.” at Total Academy 2023の作文紹介

　”Fall is the best season for art.” at Total Academy 2023の開催に及んで、生徒達に作文を強制的に書いて貰いました。生徒達が書いてくれた作文をホームページ上でも紹介します。生徒にやらせる以上、やらせた本人である僕も書きましたので、まずは塾長の作文から掲載しました。生徒の作文は、カエルの「基本にかえる！？」の掲載記事としてひとつひとつ紹介します。

小さなボランティア

　この4月に私は高校生になりました。

　2月の県立高校前期試験の時、3月の高校の合格者へのオリエンテーションの時には気づきませんでしたが、4月の入学式で新入生が1組から順番に体育館に用意された席に入場する際に私は気づきました。

　何に気付いたのかというと、私と同じ学生服を着た子の中に、ロングヘアの子がいることに。

　性同一障害など、今色々な事情を抱えている人がいることは知っていますが、でも少しその子のことが気になってしまいました。

　ロングヘアの子が話をする前に、新入生全員の前で先生がなぜ髪が長いのかを話してくれました。ロングヘアの理由はヘアドネーションをするためだということを知りました。正当な理由がない限り、私の高校では頭髪については「流行を追わず、清潔感のあるものとする。」という規定があるため、男性は髪を長く伸ばすのは認められないのだと思います。ヘアドネーションについてはテレビや新聞を通じて知っていたので、なるほどと納得しました。

　生まれつきや病気の治療のために髪の毛がはえてこなかったり、抜けてしまったりする子のためにウィッグを寄付している団体があるとのことです。

　私には妹がいますが、赤ちゃんの時から髪の毛が少なく、写真を見るとなかなか髪が伸びずに坊主頭の姿の時期が長く、保育園の頃も短い日々でした。そのためか、長い髪の毛に憧れたようで小学3年生頃からずっと髪を切らずに伸ばし始めました。髪を伸ばしている間にヘアドネーションのニュースが流れるようになりました。

　妹は去年（小学6年生）の9月頃には髪の毛の先がお尻位まで髪が伸びていました。髪が長いと入浴後に髪を乾かすのにも時間がかかり大変そうでした。１泊2日の修学旅行を前に髪を切りたい気持ちになったようでした。

　髪を切る前にヘアドネーションについて調べて、ウィッグが必要な子達もショートヘアよりもボブヘア、ロングヘアのウィッグが欲しい子が多いということがわかりました。

　妹は40cmちょっとの髪を寄付することにして美容院で切ってもらっていました。

　今頃日本のどこかで妹が寄付した髪を使って作ったウィッグを使っている子がいるとだと思います。

　髪の毛が誰かの役に立つということはわかっているものの、私自身は坊主頭に近い髪型で慣れてしまっているため、ずっと過ごしてきているためヘアドネーションをしてみたいという気持ちにはなれません。

　先に紹介したロングヘアの子は私と同じクラスでした。入学式当日に先生からヘアドネーションをするために髪を伸ばしているという話を聞いていたこともあり、その子はまわりの人達から変な目で見られることもなく、違和感を感じることもなく、他の子達と同様に仲良く過ごすことができています。その子からはどんな理由でヘアドネーションをしようと思ったのかなどは聞いたことはないですが、小さな親切、少しの寄付を実行に移すことができていて尊敬しています。

　身近には人のためになることが小さなことでもあると思うので、自分にできることはあるのかなと考えながら日々過ごしていきたいと思います。

高校生

塾長の感想と本日の写真

　さすが高校生です。しっかりとした文章で、場面場面の描写を丁寧に書いていますね。そして、心情も伝わってきます。自分の体験を上手に伝わりやすく書いていて素晴らしいです。

妙義山と星空　2024.5.3