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ヤクルトスワローズ村上選手とロサンゼルス・エンゼルス大谷選手

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 ”Fall is the best season for art. at Total Academy 2002″が今週から開催されます。生徒にも作品だけでなく、作文も書いてもらったので、その作文を本記事である”カエルの「基本にかえる!?」”にて掲載していきます。その第一弾として、塾長である僕から行きたいと思います。

ヤクルトスワローズ村上宗隆選手とロサンゼルス・エンゼルス大谷翔平選手

村上選手と大谷選手の大活躍

 僕はプロ野球が好きで試合中継を見たり、結果を見たり、成績の数値を眺めたりするのが好きだ。今年2022年の主役は、日本プロ野球では、ヤクルトスワローズの村上宗隆選手であることは間違いない。そして、メジャーリーグでは、MVPはアーロン・ジャッジ選手が濃厚と言われているが、昨年のMVP選手である大谷翔平選手の活躍も異常と言えるほど素晴らしい。村上選手と大谷選手の2人の褒め称えたいことを書こうと思う。技術的なことは、これだけの成績を残したのだから、当然、素晴らしいものがある。素人の僕が、プロの技術について語ることはできないので、今回は、そこではなく、試合や野球への取り組み方に注目して書いていこうと思う。

村上宗隆選手について

弱冠22歳の主砲の凄み

 まずは、村上選手から。彼は「村神様」、「村上監督」などと呼ばれたりしている。22歳の若者が纏えない風格を持ち、ゲームの中ではどっしりとしている。彼がいるだけでチームに安心感を与える。そんな印象をテレビ中継やニュースから受ける。プレイ中、結果に対して喜怒哀楽を出し、感情を丸出しの選手もいるが、僕は結果が良くも悪くも感情を出さず、黙々とプレイするスタイルの選手の方が好きだ。たとえ三振しようとも、投手をじっくり見ながらベンチに帰る選手の方がカッコよく見えるからだ。次の打席、又その次の打席と何かをしてくれるだろう、虎視眈々と何かを狙っているのだろうと期待させてくれる。そういう選手が個人的には好きだ。落合博満選手やイチロー選手がそうだったように、村上選手もそういう勝負師の雰囲気がある。そして、ホームランやヒットを打っても、あまり喜びを表に出さない。「打って当然だ。」と言わんばかりの態度に凄みを感じるのである。22歳の若者が、プロ野球という大勢の観客がいる中、精神的にも緊張した中で、冷静さを保ち、一喜一憂せず黙々と次の事を考えプレイするのは難しいことだと思う。普通なら、無我夢中、我武者羅にプレイする年齢だろう。若くしてチームの4番を任されたという環境が彼をそうさせたのか、元々、そういう性質だったのか、監督やコーチの指導なのかはわからないが、とにかくすごい選手である。今シーズンに残した打者としての数字は、ずば抜けている。詳細は、色々なサイトで確認できるので割愛するが、僕が彼に残した数字以上に感心することが2つある。

村上選手に感心すること1つ目

 一つは、55号のホームランを打った後、プレッシャーなのか安堵感なのか理由は僕にはわからないが、打撃不振に陥ったとき、彼が打席の中やプレイ中に、弱った顔や困った顔、不安げな顔を見せず、今までと同じようにプレイしたことだ。あれだけ好調だったバッティングが、自分の思うようにできなくなれば、イライラもするだろうし、不安にもなるはずである。それを表に出さず、チームや周囲に安心感を与える精神の強さは恐ろしい。頭で理解していても、それを実行するのは難しいものだが、それを傍から見ると簡単にやってのけたのであるから、末恐ろしい22歳である。勿論、彼の中では、苦しみ、焦り、不安などが混沌としていたに違いない。でも、それをゲームの中で、ファンの前で出さずにいたことを僕は、数字と同等に評価したい。そして、シーズン最後の試合の最終打席で56号を打ったことも、「さすが村上!」と思わせてくれた。

村上選手に感心すること2つ目

 2つ目は、自分の打席ではその結果に関わらず一貫してポーカーフェイスを貫いているが、チームメイトがヒットを打ったり、好プレイをしたときやチームがピンチのとき、真っ先に声を出して喜びを表し、励ますのである。彼の場合、自分が不調でもそれをするのである。これはチームの指揮官としては有難いことだ。チームの顔が自分が不調な時に沈んだ表情や不機嫌な態度を見せては、チーム内の雰囲気が悪くなり士気も低下してしまう。主砲が誰よりも先に自軍を鼓舞し、チームメイトの良いプレイに大きな喜びを自分の事以上に誰よりも表現してくれる。実は、これをできる選手は数少ない。長いペナントレースで自分の好不調の波があり、自分の力でチームの勝ちを与えたいと強く思う主軸ほど責任感があるので、自分の結果が出ないときにチームの成績が悪いときは主力として悔しさを感じ、打開しようと思えるだろうが、自分が不調なのにチームの調子が良い時の主力としての心境は複雑なものがあるはずだ。そんな状況では平常心でプレイするのは難しいし、態度に出てしまいやすい。しかし、彼はそんなことは微塵も感じさせず黙々とプレイし、チームメイトの活躍に歓喜するのである。僕が知る限り、これができる主力選手は古くはON、落合博満選手、イチロー選手くらいしか見たことがない。他にもそういう選手はいるだろうが、数少ない稀有な存在なのは確かである。過去に素晴らしい成績を残した選手は多くいるが、なかなかできることではない。人間だから当然感情があり、実力者故の自尊心があり、それが良い方向に働くこともあるが、邪魔をしてしまうことがある。だが、彼は22歳にして、闘争心がありながら、まるで菩薩の境地にいるように見える。こんな20代前半の選手が過去にいただろうか?本当に素晴らしいプレイヤーである。

大谷翔平選手について

昨年、今年の大活躍

  そして、大谷選手。去年のMVPに続き、また偉業を成し遂げた。投打共に規定打席、規定投球回に達したのだ。投手だけ、打者だけでも規定に満たない選手も多くいるのに、2つとも規定をクリアーしたこと自体が、今まではあり得ないことだった。それをやり遂げたのである。どれだけの体力とスタミナがあるのだろうか?本当に感嘆してしまう。規定に達しただけでなく、投手としても打者としてもトップクラスの成績を収めていることが更に賞賛に値する。去年に続き、今年もMVP級の活躍である。素晴らしいとしか言いようがない。今後も、怪我だけには気を付けて活躍してもらいたい。

二刀流の凄さ

 彼は、どちらかと言うと、村上選手と違い喜怒哀楽を表に出すタイプであると思う。ここぞの場面で三振を取るとガッツポーズをして雄叫びを上げ、打てば喜びを表す。時には、審判の判定に不服の表情を見せたりもする。このことに関しては、選手個々のプレースタイルなので、ファンとしては好みがあるとは思うが、個人的には報復球などが依然としてある世界ではあるので、少し押さえて欲しいと思ってしまう。しかし、そんなことを気にしなくて良いくらい、彼はチームメイトにも対戦チームのプレイヤーにも愛されている。同じメジャーリーガーの相手選手からサインを求められたりしていると聞くと、日本人として嬉しく思う。又、大谷選手に続き、二刀流を志願する選手も出現している。これは今までになかった風を野球界に吹き込んでいることだと思う。只、大谷選手と同レベルのパフォーマンスを見せてくれる選手の出現となると、すぐすぐとはいかないのが現状だと言われている。つまり、それだけ大谷選手が特異で異常なのである。

更なる高みへの取組

 これ以上、彼の凄さを書いても仕方ないので、僕が個人的に感心していることを書く。彼はこれだけの成績、偉業を残しながらも、満足することなく、慢心することなく、更に進化を遂げようとしていることだ。投球面では、スプリットを大きな武器にしていたが、今年度はスライダーを新たな武器として200以上の三振を奪っている。打者としても、打率向上を意識して、バットのスイング軌道を変えているという。現状の改善点を見つけ、更なる改良を加えることは、勿論、理想的な事ではあるが、これだけの成績を残しているのならば、改良が改悪になってしまうリスクを考えると、一般的にはそれをすることに二の足を踏みたくなると思うのだが、彼は平然とやってしまうのだ。日本時代と投球フォームも打撃フォームも違う。イチロー選手や松井秀喜選手が、メジャーに対応するため打撃フォームを改良したと同様、一流選手は、更なる高みのために躊躇なく改良に踏み切るのだろう。その思い切り、勇気、決断力、取り組みに心底、感心してしまう。

村上選手と大谷選手の共通点

やはり人間性が大切

 最後に、2人の共通点であるが、チームの中心で指揮官からもチームメートからも信頼され、愛されていることだ。人間性が素晴らしくなければ、こうはならない。チームに溶け込むコミュニケーション力、チームメイトを鼓舞し、一緒に喜ぶ優しさ、自分が不調でも、運なく勝ち星やヒットに恵まれないときも平然としていられる忍耐力。これらは頭では分かっていても、その場の感情が先走ってしまい、ついつい周囲の雰囲気を悪くしてしまうことがあるが、彼等は、そこを耐えて、次の良い結果を生み続けている。いるだけでチームに勇気と安心感を与え、士気を高めてくれる。技術もさることながら、僕が絶賛したいのはそこなのである。

 

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