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第5号 高校時代

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 今回は、高校3年生に文章を作成してもらった。受験勉強で忙しい中、一生懸命取り組んでくれて、大変、感謝している。そして、私が想像していた以上の素晴らしい内容に少し驚いている。他学年の塾生にとっては、模範にすべき文章である。そして、保護者の方にも、是非とも読んで頂きたい。早速、2人の文章を発表しよう。

「富岡まち映画プロジェクトに参加して」

 私は、「富岡まち映画プロジェクト」というものに参加した。これは、昨年行われた、富岡・富岡実業高校有志を中心とした「まち映画」製作プロジェクトである。映画作りを通して「地域の魅力を再発見し、愛郷心を育む」という趣旨のもと、「私の世界遺産」というタイトルの、富岡市を舞台とした映画を完成させた。主人公の小学生が「自分にとっての世界遺産を探す」という学校課題を通して、地域の魅力を再発見していく、というストーリーである。出演者、エキストラはすべて富岡市民から募集し、監督・脚本執筆・撮影・録音等は高校生が担当した。ここでは、活動内容や、参加した感想を少し振り返っていきたい。

 映画製作の中心は原則高校生であったが、プロの監督がアドバイザーとして招かれ、撮影・脚本指導が行われた。演技指導も、プロの講師が招かれて行われた。私は、カメラマンとして、映画製作の中核に携わった。ただ撮影すれば良いわけではなく、登場人物の心情に合わせた撮り方、視聴者に臨場感を持たせる撮り方を教わり、自分でも工夫しようと試みた。何故なら、「一つの映画を作るのだ。」「素人が作るとはいえ、ミスは許さない。」という、強い思いと責任感と使命感があったからである。カメラアングルや構図の決定に試行錯誤し、数多く苦労したことを覚えている。

 昨年4月に実行委員会が立ち上げられ、脚本執筆、役割分担の決定などの準備が行われた。6月には出演者オーディションが行われ、10名の出演者が選出された。夏休み中は脚本読み合わせや撮影指導、演技指導が行われた。そして9月、3日間の日程で撮影が行われた。カメラマンという立場もあり、「ミスをしてしまわないか。」と、とても不安に思っていたが、無事に撮影を終えることが出来てほっとした。そして11月、無事に上映会を開催することが出来たのである。

 今回のように、高校生が映画製作の中心となる取り組みは、一生のうちに一度あるかないか、というほど貴重な機会であった。私は、自分がこうした機会を得られたことを、非常に嬉しく、そして誇らしく思っている。私は、「地域の魅力を再発見し、愛郷心を育む」という趣旨の通り、今回のプロジェクトに参加したことで、改めて富岡市の魅力に気付くことが出来たと思っている。撮影のため市内の各所を回る中で、今まで自分が知らなかった場所を発見出来たり、知っている場所も、その歴史的価値や意味を考えながら撮影したりすることが出来た。また、プロジェクトを通して、今まで話した事のなかった子とも仲良くなることができ、自分の人間関係を広げる事が出来た。こうした経験が出来た事は極めて幸運であったし、私の今後の人生にも、良い影響を与えてくれると思う。今後、もしもこういった事業に参加する機会があれば、積極的に、参加したいと思った。

高3男子

「挑戦

 私は、田舎の中学校出身である。全校生徒が150人ほどしかいない小さな中学校であった。私は、小学3年生から柔道をやっていた。しかし、そんな中学校なので柔道部があるわけもなく、体を動かすのが大好きだった私は、しぶしぶ、陸上部に入部することに決めた。しかし、どうしても柔道を諦める事ができなかった私は、顧問の先生の勧めもあり、大会だけでも、という事で週に2回、町内の柔道教室で練習しながら柔道を続けていた。そんな中、夏の県総体が終わった後に1人の先生に「高校で柔道を続けないか」と声をかけて頂いた。中学で、勉強、陸上、柔道と人一倍忙しかった私は、高校では、柔道を続けないつもりでいた。しかし、その先生の言葉に動かされた。それは、「挑戦し続ける事が大切」という言葉だ。私は、この言葉に心を動かされ、高校でも柔道を続けたいと思うようになった。勿論、勉強も頑張る事が出来た。毎日必死になって勉強し、第1志望校に入学することができ、柔道部に入部することもできた。

 高校の部活動では中学に比べ、大変な事が多くあったが、私は部活動を通し2つの事を学ぶことができたと思う。

 1つ目は、「仲間の大切さ」だ。入部当初は、余裕がなく、練習に付いていくのに精一杯だった。中学とは違い、合宿や合同練習会などがあり、私はそれが大嫌いだった。辛くてやめたいと思う事は多々あった。しかし、そのような辛い練習に耐えることができたのは、同じ辛さ経験した「仲間」と励まし合い、切磋琢磨することができたからだと思う。2年半、部活動を続けることが出来たのも「仲間」いたからだと思う。入学当初から、メンバーとして多くの大会に出場させてもらっていた自分を毎回サポートしてくれたのも「仲間」であるし、チームとしてひとつの目標を目指し、日々練習し合ったのも「仲間」がいたからこそ頑張れたのだと思う。

 2つ目は、「強い精神力」だ。上にも書いたが、高校の部活動はとても辛かった。やめたいと思う事は多々あった。しかし、それを乗り越えたことにより、精神力を鍛えることができた。私は、3年となり部長と言う立場を経験することができた。部員をまとめることはとても大変で、短気な私は、イライラしてしまうことが多かった。顧問と部員の間に立ち、両者の意見を聞き、適切な判断を下し、日々のメニューを決めるという部長としての立場は、精神的に辛かった。しかし、部長として広い器と忍耐力が大切と言う事を知れ、部長としての立場を通し、精神的に強くなれたと思う。

 部活動を通し、たくさんのことを学ぶことができ、充実した部活動を送ることができた。単に上手くなっただけでなく、様々な面で成長することができた。改めて柔道を続けてよかったと思う。

 追伸:私は、今年大学受験です。中学3年生の皆さん、毎日勉強で大変だと思いますが一緒に頑張りましょう。高校は中学以上に楽しいですよ。だから、あと半年の辛抱です。悔いのないようにお互い頑張りましょう。応援しています。

高3男子

感想

 流石、高校3年生である。私が高3のとき、このレベルの文章は書けなかったと思う。しかも、自分の感じたこと、思ったことを見事に表現出来ている。これからも、他学年にも作品を発表してもらう予定だ。保護者の方々の作品も大歓迎である。le Journalを通して、自分を表現することの楽しさや喜びを感じてほしい。上手い下手は二の次なのだ。

 私の子供の頃とは違い、世界が小さくなり、あらゆるものが多種多様になった。自分で自分を保ち、自分を表現することが、これからの時代、更に重きを置かれるであろう。そういう理由で、le Journalでは、企画のアイデアを募っています。企画案やご意見をお寄せ下さい。

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