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”Fall is the best season for art.” at Total Academyの開催のために、生徒達に自由題材で作文を書いて貰いました。多少、僕の方で手直したところはありますが、基本的には、あまりいじってません。小学生から高校生まで、各人良い味を出しています。 しばらくの間、生徒作文を掲載して行きます。今回は、その9回目です。
ものの見方
例えば物理的な例で言うと缶コーヒーを正面から見れば、長方形に見える。斜め上から見ると円柱形、真上から見ると円に見える。このように見る角度によって答が変わる。同じ方向から見ているだけでは、本来の形を知ることはできない。
私は四月から中学生になり、これまで身を置いてきた生活や環境がガラッと変わった。その中で一つ気付いたことがある。それは私自身のものの見方や考え方だ。まだ、十三年しか生きていないが、ものの見方や考え方が凝り固まっているように感じることが何度かあった。自身の経験の中からの思い込みや、目にする情報、他者から聞いた情報。それらのイメージで無意識に分類し、それぞれの場面に応じた「色眼鏡」をかけている自分に気付いたのだ。
身近な事で実際に、声が大きくて怖そうだというだけで苦手意識を持っていた先生が、私が落ち込んでいる時に元気づける声をかけてくれたことがあった。その時私は心が救われた。「声が大きくて怖そう」は、自分の中の勝手なイメージであり、そう思うがゆえ、違う一面に気付けなかったのだ。
先日も、アフガニスタンの難民のテレビを見ていて、可哀想だな、こんな生活は不幸だな。と思いながら見ていたら、実際現地の人達は、家族と一緒に居られるから幸せだと話し、貧しい暮しの中でも、弾けるような笑顔で過ごしていた。「貧しい=不幸」は、私の価値観であり、当の本人達は、今ある暮しの中で楽しみを見つけ、幸せを得ているのだ。
様々な場面で、私は片側からしかものを見ていなかった事に、恥ずかしく感じた。自分が正しいと思っていると、今の考え、今のものの見方に凝り固まってしまう。それは私自身の可能性を狭くしてしまうのではないかと思う。相手の価値観を考え、柔軟に考え方を広げることができれば、自分のこれからの人生がどんどん広がっていくのではないか。
私の人生もこれからだ。色眼鏡は必要ない。そんな自分になれたらと思う。
中学生
スマートフォンとの向き合い方
近年、情報化社会の急速な発展により私たちの生活はとても便利で豊かになりました。多くの画期的な商品が発売され、日常生活の手助けをしてくれています。私たちにとって一番身近なものがスマートフォンです。高校生で持っていない人はほぼゼロに近いというくらい、多くの人がスマートフォンを利用しています。友達とコミュニケーションを取ったり、アプリをダウンロードしてゲームをしたり、動画を視聴したり等、一台のスマートフォンでとても多くの便利な機能を使うことができます。SNSの発達はネット上で気軽に関りを持てる要因となり、私たちの生活をより楽しくしてくれています。最近では、高校の授業でもスマートフォンを利用する機会が増え、今や私たちの日常生活に必要不可欠な存在になりました。とても便利で私たちにたくさんの娯楽や情報を与えてくれるスマートフォンですが、一方でとても危険な面も持ち合わせています。例えば、その便利な機能に頼り過ぎて、スマートフォンに「依存」してしまう人がとても増えています。それこそが現代の若者の大きな問題なのではないかと思います。
私がスマートフォンを買ってもらったのは中学三年生の受験が終わった後です。前々から受験に受かったら買ってもらう約束をしていました。買ってもらったときの私は母に、「使い過ぎに注意してね。」と言われましたが、念願のスマートフォンを手に入れることができて、舞い上がってしまって、暇さえあればスマートフォンを開き、動画を見たり友達と話したりしていました。新型コロナウィルスの影響で学校が休校になったため、家にいる時間がかなり多くなり、常にスマートフォンが隣にある状況でした。案の定、私は「スマホ依存症」になっていました。夜遅くまで動画を見たり友達と電話したりしていて、常に寝不足な状態でした。さすがにこのままではいけない、と思い、母とスマートフォンを使う時のルールをしっかり決め、それを守れるように注意して、利用するようにしました。私はそのルールを守るようにしてからは、スマートフォンの使用時間もかなり減り、今まで動画を見ることにかかっていた時間を睡眠や勉強など他のことをする時間にまわすことで、以前より充実した生活を送れるようになりました。
このような経験から、スマートフォンを利用するときのルールと家族と話し合ったりして、安全に楽しくスマートフォンを利用できるすることが大切だと思いました。これから先の長い人生を共にするであろうスマートフォンとの向き合い方を真剣に考える必要があると思います。
高校生
次回も、生徒作文です。
お楽しみに。