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北京冬期オリンピック

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 久しぶりに、僕が書いた記事ですね。今回は、今、開催中の北京冬期オリンピックを見て思ったことを書いていきます。

北京冬期オリンピック

 新型コロナウィルス感染拡大の中、開催されているわけだが、夏期の東京オリンピックでは開催の賛否が騒がれたが、今回の北京オリンピックではほとんど騒がれなかった。これは、人々がコロナに対して慣れてしまって来ていること、東京オリンピックのコロナ対策の成功経験があるからだろう。僕、個人的には開催中止を訴える気もなく、開催すべきだと考えていた。只、選手の立場からすると、行動に制限がされるので、コンディションを整えるのが非常に難しいだろうとは想像する。その中で、金メダルへのプレッシャー、積み上げてきたトレーニングと自信と実績、それ故の結果に対する恐怖、様々な感情に押し潰されそうになりながらも、自分を鼓舞し、メンタルを強く持ち、競技する選手達は美しく見える。今回、未だ北京オリンピックは開催中であるが、今までの中で、印象に残ったシーンを僕の個人的嗜好で取り上げていきたいと思う。

北京オリンピックの印象的なシーン

スキー モーグル女子

 違和感と言うか、何故、こんなコメントをしなければならないのか?と感じたのが、スキーのモーグル女子の川村あんり選手である。僕は、彼女を責めているわけではない。彼女のパフォーマンスは素晴らしかったし、勝負は時の運でもあるので、常に勝てるわけではない。今回の結果は、本人は納得してるわけではないと思うが、僕としては賞賛したい。結果は5位でメダルを逃したわけであるが、競技直後のコメント、いやコメントにある背景が残念だったのである。

「金候補とか、メダル候補に挙げてもらって、メダルを取れなくて申し訳ない気持ちです。」

と述べたのである。彼女は17歳で、17歳の女の子がこんなコメントをしてしまう状況に不満を感じる。彼女にとって金メダルへのプレッシャーは、大きかったのだろう。でも、何度も言うが、これが17歳の子がすべきコメントなのだろうか?本人の性格もあるかもしれないが、相当、追い込まれていたことが窺える。メダルを取れなくて申し訳ないと17歳の子に目の前で涙とともに言われてしまった大人も辛かったと思うし、その彼女を前にして、何か言葉をかけるのも難しいだろう。だからこそ、競技の前に、「自分が一生懸命する競技なのだから、どんな結果でも恥じず、胸を張れるように全力を尽くせ。」と伝えて欲しかった。こんなコメントを彼女にさせてしまった周りが作った空気や雰囲気に、何とも言えない気持ちになった。一人の大人として、彼女に申し訳ない気持ちになってしまった。

スピードスケート女子1500m

 高木美帆選手が銀メダルを獲得したわけであるが、彼女は、現、世界記録保持者で、前回の平昌オリンピックで銀、今回は金メダルが期待されていた。しかし、結果は2位だったわけである。開幕直前に信頼する日本代表のヨハン・デビット・ヘッドコーチが新型コロナウイルスで陽性反応が出た。間近で指導を受けられないまま迎えた3000メートルも結果は6位であった。このときの滑りは、素人の僕が見ても、何だか体が重そうであった。1500mでも、最後の周はフラフラに見えた。銀・銀と続いて、彼女はどう思っているのか?と興味があったところ、

「前回のオリンピックは、金メダルが取れなかった悔しさとメダルが取れたうれしさが入りまじっていたが、今回はメダルが取れたことよりも金メダルを逃したことの悔しさが強い。」

と、コメントしてくれた。僕は、これを聞いて嬉しく思った。やっぱり、バリバリのスポーツ選手は、負けたらこうコメントして、次の勝ちを狙って欲しいものである。銀メダルも素晴らしい結果であるが、次回、彼女には金メダルを狙って欲しい。

男子フィギュア

 日本人選手の躍進は素晴らしかった。銀メダルの鍵山優真選手、銅メダルの宇野昌磨選手、両名共に見事な演技だった。しかし、僕は、その2人よりも羽生結弦選手に心が打たれた。ショートプログラムでは、前の選手が開けてしまった穴で、4回転が飛べず、1回転になってしまうアクシデントがあり8位と出遅れた。8位からどれだけ、フリースケーティングで巻き返せるかが焦点だった。正直、金メダルは厳しいだろうと思っていたが、どういう演技をするのか、興味津々であった。まず、4回転半であるクワッドアクセルに果敢に挑んだ。クワッドアクセルは、世界の誰一人、本番ではやったことのないジャンプ、文字通り、ジャンプしてから片足で着地する間、4回転半の高速回転し、その遠心力を着地時に右脚で受け止めて、自分の身体を安定させなけれならないものである。どれだけの衝撃なのか想像もつかない。しかしながら、転倒してしまった。後に、前人未到のクワッドアクセルを飛んだと認定されたわけであるが、転倒してしまったことは金メダルに遠退いたことになる。そして、次のジャンプでも転倒してしまった。2回の転倒は致命的である。もう、心が折れてしまっただろうと僕は思った。しかし、本当にしかしだ。彼は、気合を入れて最後まで、きっちりと演技を続けたのだ。転倒して、照れ笑いすることもなく、最後までできることを尽くしたのだ。僕は、これを見て「羽生結弦という男の一番凄いところは、ジャンプでも演技のレベルの高さではなく、この気持ちなのだ。」と衝撃を受けた。2度の転倒でメダルを逃したと感じたら、緊張の糸が切れ、最後まで全力を尽くすのは難しいはずだ。だが、彼はそれをやった。その姿は、正直、最高にカッコよかった。彼の真骨頂はこれなのだ!と感心と確信と感動が入り混じり、興奮してしまった。

スノーボード ハーフパイプ男子

 平野歩夢選手の3本目の滑りは正直、一人だけレベルが違ったように感じる。2本目の滑りも見事であったがジャッジでは91.75点と点数は伸びなかった。ミスジャッジとの批判もあり、選手達の間でも審判に対する不満はあったと言う。3回目を滑る前、平野選手は、心中穏やかではなく、怒りがあったと思う。競技終了後のインタビューでは、「僕だけでなく、スノーボードのジャッジ全体を含めた基準として、今回はどこを見ていたのかという説明はあらためて聞くべきだとは思う」とコメントしている。その怒りをジャッジに直接ぶつけるのではなく、更なる高みの演技にぶつけ、見事それを具現化したのだ。その結果、96.00点の超ハイスコアを叩き出した。これは、見事としか言うしかない。ジャッジに対する不満は、どんなスポーツにも存在する。人間が行うものだから、仕方がないし、そこが面白いのも事実だ。だが、そのジャッジへの不満、怒りを最高の形で自分のパフォーマンスに向け、結果を出したことは漫画みたいで痛快である。しかも、この金メダルは、選手、解説者、応援する人々、審判さえも救った演技だったと思う。

まだ、色々な種目がある!

 まだまだ、面白い競技は目白押しだ。カーリング女子の予選を見たが、あれは何だか見入ってしまう。他にも、スピードスケートの各種目、アルペンスキー等々、楽しみである。やはり、スポーツは素晴らしい!

 

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