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何故、勉強しなくちゃならないの?

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 ウチの塾に来てくれている生徒達は、流石に、この言葉を僕に面と向かって言わない。漠然と勉強が必要と思っているかもしれないし、大人が言うから、きっとそうなんだろうと思っているからかもしれない。或いは、親が塾に行けって言うから、仕方なく来てるのかもしれない。恐らくだけど、これを真剣に考えてみた子は、小学、中学、高校あたりじゃ皆無だと思う。

 小学生じゃ、そんなこと考えない。だって、半分くらいは本能で生きている時代だから。中学生、思春期と自我の形成が重なって、多感になる。敏感だから、自分の周りで起こる事に、陰陽、正負、清濁、ゴチャゴチャに感じてしまい、自分の許容量を超えてしまうので、心も脳も処理できない。処理できないまま、現実が見えないまま、日々を暮らす。自分の事を棚に上げて大人を見下し、自分は何にだってなれると勘違いする中2病にも、逆に、自分は何もできないダメな人間と思い込んでしまうことにもなる。どちらも現実逃避ではあるけど、この年齢では仕方のないことだと思う。その中で少しずつ成長して、自分の能力を上げていく。だから、そんなこと考える余裕がない。高校生、段々と現実が見えてくる。大学進学を考える人は、受験勉強をするし、社会に出ようとする人は、知識や技術を習得しようとする。そうじゃない人は、どうなんだろうな?僕は、そういう世界にはいなかったから、わからない。

 でもね~。大学生、社会人になれば、毎日が勉強で、毎日が試験ですよ。勉強しないと、生活できないし、生きていけない。寝たり、遊んだりするだけで、仕事のスキルが上がるわけないですからね。皆、クリアしたい壁、クリアしないといけない事があり、それを突破するため、勉強したり、技術を磨いたり、考え込んだりしているわけです。だから、多くの大人は、自分が日々勉強しているので、子供にも勉強しろ!って言うんですよ。

 只、その大人が子供のとき、きちんと勉強して、「何のために、勉強するか?」を考えたか?というと、僕を含めて、大半がまともに考えて来なかったと思う。今、大人になって、勉強してるから、今の思考力が、当時あったなら…。と、思ってしまう。子供に、それを伝えたいと思うわけです。でも、子供が、それを聴き入れるだけの器に育っていない…。与えたいと思う側が、受け取りたいと思う側の許容範囲を超えて、無理矢理口に流し込むというような悲劇が生じるわけです。だから、子供は、「大人なんて、子供の気持ちがわからない。」なんて言うんです。大人がガミガミが言うのは、実は優しさだったりするわけだけど、子供からしたら、迷惑な話なのです。

 身も蓋もない話になってしまったけど、ここで話を終わりにしたら、大人と子供がずっと平行線のままになってしまう。だからと言って、「ここは、大人が子供のところに降りて話すべきだ!」とは、僕は言いたくない。「僕は、こう思うけど、君はどう思う?」と問いかけたい。君の思考は、君だけのものだから、じっくり考えて、悩んでみてほしい。だから、僕は、授業でも、「これは僕の個人的な意見だよ。」ってよく言う。

 じゃあ、何故、勉強するのか?

 正直、学校や塾で習うことが、直接的に役立つとは思わない。僕の場合は、たまたま塾講師という職業に就いているので、仕事で使っているけど、ほとんどの人は、仕事内容と無関係とは言わないけど、離れてしまっていると思う。でも、先も言ったように、生きている限り、ずっと勉強なんですよ。自分をどんどん進化させて行かないといけない。自分も周りも時の流れと共に変わって行くから、楽しく生きるために、自分を変える必要がある。勉強することは、そのための訓練だと思う。知識を得て、その知識を基に、考えて、行動する。それが、勉強しなきゃならない理由のひとつ。

 そして、これからの時代、専門性を求められているのも、理由のひとつ。学問も職業もどんどん細分化している。昔には無かった、耳にもしなかった名前の職業もあるし、大学の学部・学科だって昔は無かったものが今は当たり前の様にある。高校生になれば、理系か文系か?更に、受験科目の選択を強いられる。大学に入れば、学部学科に分かれて、専門的なことを勉強する。では、その選択は、誰がするの?本人でしょ?何も勉強して来なかった人が決められると思う?自分が好きな事、興味ある事、向き合いたい事は、本能だけでは判断できないよ。やっぱり、色々な知識を得て、色々な人の話を聴いて、色々な物を見ないと、その判断は難しいと思うよ。学校や塾で教わることは、そのうちの大きなひとつだよ。「大人の言うことを鵜呑みにして、その通りにしろ!」って言ってるわけではないからね。より良い選択や判断を自分で下すためには、そういうことは必要ですよ。と言っているの。自分が進む専門を決めるのも、その先の知識や技術の習得も、勉強しないとできないよ。

 じゃあ、「俺は、大学も専門的なことも勉強しないし、適当にサラリーマンなるか、それがダメならフリーターでもいいや。何とかなるでしょ!勉強したくないし!」と言う人もいるだろう。そういう人は、自分がそう思うなら、勉強しなくても良いと思うよ。僕の考えは、「全ては自己責任だ。」が基本です。何をどうしようが、その人の自由で良いと思うの。自分のケツは自分で拭けよ!ってことね。どんな結果も、きちんと受け入れなきゃダメってことね。当然、勉強しないで来た自分の将来も、文句言わずに、受け入れて下さいね。キツイ言い方になったけど、良い結果も悪い結果も受け入れて、前に進まなきゃならない。地球上では、生きている限り、時は進むのです。勝負は時の運という言葉もある通り、報われないこともあるけど、やって来たことは自分の財産になりますから。身に付いたことは何であれ、自分の財産です。そして、失敗したことも成功したことも財産です。

 でもね~。勉強することは、人生において、決して邪魔をするものではないと思うよ。逆に、自分を助けてくれるものだと思うよ。こういうことを言うのは、大体が、自分の目的が無かったり、主体性がなく他人のせいばかりにしたり、自分を見ずに他人のことばかり気にしたり、自分の人生なのにその自分が見捨てている奴なんだよね。今現在、自分の目的が見つけられないなら、尚の事、勉強して、知識を得て、思考力を鍛えておくべき。まさに、後に大空を飛翔するために、じっと水中で潜んでいる伏竜ですよ。そのうち、目標ややりたい事が見つかるから、焦らなくても大丈夫だよ。

 目標が決まっていて、勉強なんか必要がない!って言う人は、それでOKだよ。何も、学校や塾の勉強が全てではないからね。自分の進みたい将来に全てを賭けているのなら、そうしても良いと思うよ。只、その方面の勉強はしないとダメだよ。引退したイチロー選手も、将来プロになると決めて、高校では一切勉強しなかったらしいし、広島カープの鈴木誠也選手も、「勉強する暇があるなら、ランニングしろ!」って父親に言われて、それを実行していたらしい。2人とも、目標が完全に定まっていて、プロ野球選手になるための勉強や修練はきちんと積んだし、プロで活躍するための研究や練習は、ものすごくしたはずだよ。野球に限らず、スポーツが人を感動させたり、ワクワク・ドキドキさせたり、楽しく感じたり、勇気を貰ったように感じたりするのは、生まれ持った才能だけで、選手がやっているわけではないからだよ。そこに、選手の成長や、選手個々の想い、その想いに対する修練、切磋琢磨してお互いが技を磨いているからだよ。だから、ヒリヒリする緊張感が、ゾクゾクする興奮がスポーツにはあるんだよ。確かに、つまらない試合はあるけど、心が動く試合は、それを感じるでしょ?

 以上は、子供に言いたい内容。でも、人生を嘆いている大人にも言いたい。「人生なんてつまらない」なんて子供に言うな!つまらなくしているのは誰だ?多くの大人は、生きていることに喜びを感じていると思う。当然、楽しいこと、嬉しいことばかりじゃないし、辛いこと、惨めなことも沢山ある。「人生は辛い」というのも事実だけど、その中で生き甲斐や、楽しみを見出している人がほとんどだと思う。辛いからと言って、そこに全く喜びがないわけではないよ。子供に、そのことを見せてほしいと思う。だから、僕は、楽しく生きる姿を子供たちに見せたいと思っているし、大人になれば、辛いこともあるけど、楽しいことがいっぱいあるんだ!と子供に思って欲しいし、未来に対する希望を自分で見つけてくれるきっかけのひとつにでもなれれば、と思っている。そう思っているだけで、別に、子供の味方になろうとか、子供目線で、話したいとも思わない。
 只、子供は国、世界の宝だというのは事実。数十年後は、中心世代になって、日本や世界を支えるのだし、そのとき、僕たち世代は、今の子供におんぶするわけです。当然、子供は大事にするし、世の中の役に立つ人間に育って欲しいと思うわけです。完璧に納得してくれたとは思ってないけど、勉強しなきゃならない理由は、「楽しく生きるため」です。

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