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今回は、中学3年生の代表2名が、修学旅行で感じたことを書いてくれた。塾長である私が選出したのではなく、生徒達が各々の文章を読み、話し合い代表者を決めた。選出された2名は、推敲を重ねて文章を仕上げてくれた。大人が書く文章に比べれば、経験や語彙力の差もあり、拙さを感じるのは当然のことであるが、二人とも素朴で中学生ならではの感性が溢れる良い文章を書いたと思う。正直、私の視点には無いものである。勉強や部活で忙しい中の協力に、感謝を申し上げたいと思う。
「ありがとう。」
それでは、早速、その2名の文章を発表しよう。
「修学旅行に行って」
五月二十六日からの三日間、私達は、京都・奈良に行きました。この修学旅行に行って、私は実際に見ることの大切さを知りました。具体的には、初日の東大寺、二日目の伏見稲荷神社でそれを実感しました。
東大寺は大仏が大きさで有名で、約15mもあります。その大きさを東大寺内の柱の穴をくぐることで体験することができました。その柱の穴の大きさは、ちょうど大仏の鼻の穴の大きさと同じで、くぐった時に大仏の巨大さに圧倒されました。その穴の大きさを用意したとしても、実際に大仏を見てからと見ないでするのでは大違いだと思います。伏見稲荷神社の千本鳥居も調べると約850基あることが分かりますが、実際に見ると、あまりにも多くどこまでも続いているように思えました。又、外国人観光客の多さもデータや写真などで見たりするのとは違い、色々な言語が話されており、京都は国際色豊かな場所だと分かりました。
そういった発見もあり、実際に見るという楽しさが感じられました。
又、一日目は徒歩、二日目はタクシーで行きました。徒歩は時間がかかり、その日は気温がとても高く、ワイシャツで回るには非常に大変でしたが、奈良の街並などをゆっくりと見ることができました。一方、タクシーは、街並をあまり見ることはできなかったが、クーラーが利いて、広範囲まで楽に移動でき、タクシーの運転手さんから、行った場所についてより詳しく教えて貰えました。例えば、北野天満宮には三光門という門があり、太陽と月の彫刻があるのですが、それを聞かなければ、只の門だと思い素通りしてしまいます。他にも色々な豆知識を教えて頂いてとても充実して見ることができました。徒歩とタクシー、どちらの方法もとても良かったです。
修学旅行で沢山の経験ができたので良かったです。
中3男子
「修学旅行にて」
5/26(日)から5/28(火)の3日間、修学旅行に行きました。場所は、1日目に奈良、2・3日目に京都です。ここで感じたことは、人々のふれ合いと仲間同士の絆です。
京都・奈良は群馬から遠く離れた場所。それゆえ、迷う事がありました。次の目的地が分からず、駅の近くの地図を見て、「どうするかぁ~?」と迷っていると、声をかけてくれた人がいました。こちらから声をかけていないのに、様子から察して道に迷っていると判断し、わざわざ声をかけてくれたのです。この行動には驚かされました。
昼を過ぎた頃、班の一人が体調不良になってしまいました。恐らく、軽い熱中症でした。この時、班のメンバーは全員心配しました。一人は日陰を探したり、一人は先生を電話で呼んだりと、自分に出来ることは何かあるのかと、一人一人が考えて行動しました。もしかしたら、「みんながしているのだから仕方がないのでやろう」と考えていた人がいるかもしれません。しかし、みんなで一人を支えるその姿はとても美しいと感じました。
このようなことを通して、少しでも相手を思いやることができるといいと思いました。優しさや思いやりは、自分の得には、ほぼなりません。しかし、それでも人のために体が動いてしまう人を心の底から尊敬します。
S.S