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東京オリンピック その2

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東京オリンピック その2

2020年11月での僕のオリンピックに対する考え

 まずは、2020年11月8日に記載した僕の東京オリンピックに関する考えを読んで欲しい。以下に、そのリンクを貼るので、どうぞ、読んで頂きたい。勿論、読むのが面倒だと言う人は、飛ばして貰って構わない。

https://total-academy.net/article/?p=4919

 この記事で、僕は、状況が許すなら、オリンピック開催に賛成だと書いた。自国で開かれるオリンピックは、きっと盛り上がるし、日本人の頑張り、世界の人の頑張りが、日本だけでなく、世界中に希望を持たせてくれるだろうと思っていた。

現在の感染状況

世界の感染状況とインドの感染爆発 

 しかし、新型コロナウィルスのワクチンが開発され、接種が実施されてはいるが、日本では第4波が襲来し、東京、大阪、兵庫、京都の4都府県に緊急事態宣言も出され、愛知県と福岡県も追加され、しかも5月末まで延長される。世界を見ても、新規感染者数は減少傾向にあるとは言え、5/7現在で、7日間の人口100万人当たり、世界平均は705.8人、日本277.2人、アメリカ918.6人、カナダ1417.0人、フランス2000.6人、ドイツ1341.5人、イギリス213.7人、韓国80.2人、中国0.1人と発表されてはいるが、実際の罹患者数は、発表数値の2倍以上であるとの意見もある。PCR検査はしていないが、新型コロナウィルスに感染し、無症状の人がいてもいるだろうし、コロナかもしれないと思っても、検査を受けない人もいるだろう。そして、多くの人にとって、大きな心配の種が、インド株と呼ばれる変異種だ。この変異種が主な原因かどうかは定かではないが、インドは、1日あたりの感染者数は世界最多となる40万人を突破してしまった。特徴としては、感染力が強く、潜伏期間が短く、3~4日で重症化する場合もあると言う。

注目すべきは、感染者数なのか?致死率なのか?

 只、僕達、一般人は感染者数を見れば良いのか、致死率を見れば良いのか、判断がつかない。とかく報道され、話題となるのは感染者数だ。先のインドの話に戻るが、コロナ被害ワースト3国は、アメリカ、ブラジル、インドであるが、1日の感染者数は各国で異なり、アメリカ約30万人、ブラジル10万人、インド40万人である。感染者数に着目すれば、確かにインドが最悪の状況であると言える。ところが、1日当たりの死者数は、どの国も4,000人程度だ。単純に致死率を求めると、アメリカ1.3%、ブラジル4%、インド1%となる。致死率に着目すると、ブラジルは他の2国と比べて状況が悪いと判断できるが、アメリカとインドでは、同程度であり、インドの感染爆発をそれほど悲観的に報道する必要があるのか?と思ってしまう。どちらも間違った見方ではない。只、正しいデータの見方が分からない、そして、適正で正確なデータが取れていないというのが現状なのだと考えられる。何に着目すべきなのか?どの数値のどのレベルに注意すべきなのか?僕も含め、多くの人が分かっていないのが今の不安と混乱を招いている一因なのだろう。

致死率が低くとも、大規模感染下では、経済は打撃を受ける。

 変異ウイルスは、より多くの人に感染する可能性があると言う。罹らない方が良いに決まっているが、変異前ウイルスなら大丈夫だった対策では、やられてしまうことも考えられる。個人生活でも、政府の政策も、従来よりに接触を減らす必要があるだろうことは分かるが、現実には「コロナ慣れ」「ソーシャル疲れ」の著しい日本では「人流」が減らない。その結果として、感染者は従来以上のペースで増加する可能性が高いと予測できる。しかし、もし、変異ウイルスに罹患してしまっても、重症化しないよう早期からワクチン接種などの対策を徹底すれば、致死率は低い値で維持、又は低下できるであろう。だが、低致死率でも大規模感染が社会経済に甚大な影響を及ぼすことは避けられないのは、昨年、今年を見れば明らかである。

本当に、オリンピックを開催できるのか?

個人の意見は主張しても良いが、主張すべき相手にすべき

 この状況の中で、本当に、オリンピックを開催しても大丈夫なのだろうか?できるのだろうか?開催なんてしている場合か?オリンピックどころの話ではないだろう?とは、僕も思ってしまう。開催した後、日本が目も当てられない状況になってしまう可能性もあるだろう。確実にそれを回避できる方法がない中で、開催を強行するのは反対だという意見があるのも理解できる。政府、東京都、IOC、JOC、組織委員が国民に向けて、感染リスクに対する対策とその責任と問題が生じた場合の対処を明確に提示しない、提示する気が無いように見えてしまうので、国民は自粛して我慢しているのに、オリンピックは特別なのか?と言う気持ちもわかる。それは、国民の意見として、発言しても良いと思う。それぞれ賛成、反対、中立という立場を個人の信念、考えで貫いても、途中で変えても構わないと思うし、自分の意見として責任を以って言うのは誰しもが有する権利だし、有する自由だ。政府批判、政治批判、IOCやJOC、組織委員などのオリンピック主催者、及びその長に向けて、言うのは問題ないし、国民の声として発言するの良いだろう。組織の長は、批判を受け止める立場にあるし、何かあれば矢面に立ち、その責任を取るから長なのである。だから、組織やその組織の長、リーダーを批判するのは、問題ない。しかし、一選手にオリンピック開催の賛成や反対、辞退を強要するようなことは違うと思う。

一選手、一個人に自分の意見を押し付けることはしてはならない。

 今回、大きく取り上げられたのは、水泳の池江璃花子選手のことである。彼女の一選手としての立場は、オリンピックが開催されるなら、そこで最高のパフォーマンスを発揮できるように全力を注ぐし、中止なら、新たな次の目標を見つけ、そこに向けて努力するしかない。勿論、一選手が自分の意見として、反対、賛成、辞退を口にするのは構わない。只、無関係の他人が、自分の意見に同調させようと、一個人、一選手に向けて「オリンピックを辞退してほしい。」「反対に声を上げてほしい。」等とコメントするのは、大きな間違いである。何故、二十歳の若者に一個人では背を得ない大き過ぎる責任を負わそうとするのか?反対なら、前述したように、政府、東京都、IOC、JOC、組織委員に向けて言うべきである。

選手を守れない、守ろうとしないで、組織はどこを見ているのか?

 そして、僕が今回、「東京オリンピック その2」と題して、記事にしたのは、池江璃花子選手の発言があったからである。以下に、そのコメントを引用する。

池江璃花子選手のコメント

「いつも応援ありがとうございます。インスタグラムのダイレクトメッセージ、ツイッターのリプライに『辞退してほしい』『反対に声を上げてほしい』などのコメントが寄せられていることを知りました。もちろん、私たちアスリートはオリンピックに出るため、ずっと頑張ってきました。ですが、今このコロナ禍でオリンピックの中止を求める声が多いことは仕方なく、当然のことだと思っています。私も、他の選手もきっとオリンピックがあってもなくても、決まったことを受け入れ、やるならもちろん全力で、ないなら次に向けて、頑張るだけだと思っています。1年延期されたオリンピックは私のような選手であれば、ラッキーでもあり、逆に絶望してしまう選手もいます。持病を持っている私も、開催されなくても、今、目の前にある重症化リスクに日々、不安な生活を送っています。私に反対の声を求めても、私は何も変えることができません。ただ今やるべきことを全うして、応援していただいている方たちの期待に応えたい一心で、日々の練習をしています。オリンピックについても良いメッセージもあれば、正直、今日も非常に心を痛めたメッセージもありました。この暗い世の中をいち早く変えたい、そんな気持ちは皆さんと同じように強く持っています。ですが、それを選手個人に当てるのはとても苦しいです。」

二十歳の若者が生贄になってしまった。

 僕は、このコメントを読んで、彼女がどれほどの苦しい思いで、人を傷付けない様にコメントをしたのかを感じ、同情してしまった。彼女の年齢、立場での精一杯の言葉だと思う。これ以上の言葉を発するのは無理であるし、誰もこの言葉以上のことは言えないと思う。もし、僕が彼女と同じ年齢で同じような立場にいたら、自分に向けられたコメントに対して何も言わず、無視するだろう。と思った同時に、二十歳の若者に、この言葉を言わせてしまったことを非常に残念に感じた。残念と言うより怒りだ。彼女にあってはならないコメントを寄せたという事実もそうであるが、それと同じくらいに、僕はJOCや日本水泳連盟にも憤怒している。何故、一選手に責任を負わせようとするコメントが寄せられたのに、その選手を守ろうとしないのだ?その選手に非があるのなら、責任は当該選手に負わせれば良いとは思うが、彼女に何の非があったのだ?「オリンピックの開催・中止に関することは、一選手に求めないで下さい。ご意見は、こちらでお聞きします。」と何故、組織が言えないのだ?結果、二十歳の若者が生贄になった形だ。僕は、これに憤りを感じてしまったのだ。

主催者である組織が腐っているのであれば、やるべきではない。

 オリンピックが開催か中止か、それとも延期か、どうなるかは分からない。どの結果であろうと全国民が納得することは不可能であるが、組織の長は、ある程度は納得できる説明はすべきだし、考え得る問題が生じた場合の対処と責任を明確にしてほしい。そして、責任は一選手、一個人が取るのではなく、組織と組織の長がとるべきである。池江璃花子選手のように、一選手が何も非がないのに矢面に立たされてしまうことは二度とあってはならない。それができない組織なら、その組織は腐っている。そんな組織では、オリンピックなどやるべきではないと思う。

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