TOP > 新着情報 > le Journal > ベテルギウス

ベテルギウス

カテゴリ

ベテルギウス

ベテルギウスは、オリオン座の一等星だが…。

 オリオン座と言う星座は、ご存じだろう。今、そのオリオン座の向かって左上、オリオンの右肩に相当するベテルギウスが話題になっている。ベテルギウスは、地球からおよそ640光年の位置にあり、質量は太陽の20倍、直径は太陽の約1,000倍もあり、太陽の位置にベテルギウスを置いたとすると、その大きさは木星の軌道付近にまで達する。今の時期、塾が終了する時間、南の方角を見上げると、オリオン座を確認できる。問題のベテルギウス(オリオン座α星)と地球から見て最も明るい星であるシリウス(おおいぬ座α星)とプロキオン(こいぬ座α星)の3つの星を結んだのが「冬の大三角形」である。星空を見上げると、この冬の大三角形が意外と大きいものと感じる。ところで、α星と言うのは、その星座で一番明るい恒星を指すが(二番目・三番目…に明るい恒星はβ星・γ星…と言う。)、実は、オリオン座のα星は、厳密に言うと、現在、右下のリゲルと言う星になってしまうことになる。どういうことか?ベテルギウスが、その明るさを失っているからだ。そして、現在、ベテルギウスは一等星から二等星に格下げされてしまった。

肉眼でも、その減光は確認できる

 私は、星空を写真に収めるのも好きで、オリオン座は見つけやすい星座なので、好んで撮影する。確かな日付は覚えていないが、去年の12月だったと思う。ベテルギウスの赤がやたらと暗いと言うか、薄かったのである。三ツ星よりも目立たないくらい。もの凄く、違和感と言うか、不思議さと言うか、自分の記憶と現実の違いに、「あれ?ベテルギウスって、一等星のはずなのに・・・。でも、赤と言う色が、夜空では目立ちにくいのか?」と感じ、すぐにインターネットで調べてみた。以下に、その概略を記す。

超新星爆発の予兆か?

ベテルギウスは星の末期であることは確かだが…。

 ベテルギウスは、進化の進んだ赤色超巨星であり、脈動により0.3等から0.9等くらいまでをおよそ400日くらいの周期で変光する半規則型変光星であるが、NHKの報道によれば、現在のベテルギウスは過去50年間で最も暗く、通常時の3分の1程度の明るさになっており、普段は0.5等星の星なのに現在は1.6等星の明るさでしかないと言う。2月3日の英国エクスプレス誌の報道では、ベテルギウスは過去数カ月間の間に急速に暗くなりはじめ、夜空の星々の明るさの順位で言えば、トップ10の座にあったものが、現在は24位にまで後退しているとのことである。専門家の間でも、超新星爆発の予兆ではないか?と言う声も上がっている。それは、はっきりとはわからないが、暗くなったのは事実である。減光の原因については前述の脈動による減光に加えて、表面に酸化チタン分子ができたためなど、様々な説が挙げられているが、まだ明らかではない。今後さらに暗くなるかどうかもわからないらしい。観測者からは、以前に比べると少し減光速度が緩やかになったのではとの声も聞かれ、脈動の周期を400日くらいとすると、そろそろ極小を過ぎるのではとも思われている。

超新星爆発が起こったら? 夜空を見上げてみよう。

 もし、超新星爆発が起きた場合、ベテルギウスの明るさが数ヶ月間に渡って、満月のそれを凌駕し、昼間でも非常に明るく輝くらしい。地球にやってくる衝撃波の影響はほとんどなく、人類存続の危機が訪れることはないと言う。なので、宇宙に想いを馳せて、偶には、ベテルギウスや他の星を見るのも良いだろう。

地球と言う偶然の重なりが起こっている星

生命体は、地球以外にも?

 地球は、太陽系の一惑星で、その太陽系は天の川銀河(直径約10万光年)の端の方に位置する。天の川銀河も、隣のアンドロメダ銀河(直径22~26万光年)に比べれば、小さいものだと言う。宇宙の広さと、その広さの中に、今のところ、生命体が地球にしか存在を確認できていないことの奇蹟を感じて欲しい。宇宙には、地球以外にも、生命体は存在すると、私は思う。もしかしたら、太陽系にも存在するかもしれない。だが、これほどまでに、生物が活発に活動できる場所は、地球以外で見つけるのは難しいと思う。偶々、太陽の発するエネルギーと地球との距離が程よく、適温で水が存在し、地球の質量が大き過ぎず、小さ過ぎずというものだから、生物にかかる重力が生物の体にそれほど負担なく、動かせる範囲にあり、大気を保持できる絶妙な状態にある。月という衛星による潮汐力で海が描き回され、水中に酸素を溶かし、生命活動しやすい状況を作っている。そして、地球の中心部が約6,000℃と高温で、そこで鉄が回転がすることにより、磁場が生じ、それが太陽風から我々を守っている。又、中心部(内核)が高温であるので、それをエネルギー源として、外核、マントル、地殻に対流を生じさせ、火山活動を起こし、生物に恩恵を与えている。こんなことは、隣の金星や火星では起きていない。いくつもの偶然が重なって、我々、生命体は地球にいるのだ。

生命とは?命とは?考えてみるのも良いだろう。

命の価値とその付加価値

 だから、自分の命、他人の命、人間の命、生命を大切にして行きたい。自分だけでなく、自分以外の人のためにも、「自分はダメな人間だ。」とか、逆に、「自分は他の奴等と違って偉い。」とか思ってはいけない。自分も他人も命の価値は一緒だと考えて欲しい。そう思えば、他人にも優しくなれるはずだ。命の価値は、一緒だと言ったけど、その付加価値を高めるのは自分次第だ。存在すること自体が奇蹟みたいなものだから、自分が思う様に生きれるように、責任を持って、頑張りたいと改めて思う。自分も成長し、周りの成長も促して、互いの命の付加価値を高められるような存在になりたい。

右上写真:オリオン座(撮影場所…Total Academy)

左下写真:ムーンロード(撮影場所…静岡県北川温泉)

富岡市の総合学習塾
トータルアカデミー
total-academy.net


〒370-2344
群馬県富岡市黒川1807-16
TEL:0274-63-8132

お問い合わせはこちら